『1985/写真がアートになったとき』

編/粟生田弓・小林杏(青弓社,2014)

 

 

つくば写真美術館は、日本で最初の写真を専門とする美術館として1985年に開館しました。興行的には失敗し、1年足らずで閉館してしまいましたが、その後の美術館設立のムーブメントに乗り、数年後には美術館に写真部門が設立され、東京都写真美術館も開館することになります。その際に、つくば写真美術館に展示された作品が新設の美術館に購入されていくのです。

 

幻と化したつくば美術館がもった意義や写真というメディアの可能性をめぐり、この美術館を主催した石原悦郎、当時、キュレーターとして活動した飯沢耕太郎、金子隆一、谷口雅、横江文憲、そして、せんだいメディアテークにて「つくば写真美術館」にフォーカスした展覧会(「85/05 幻のつくば写真美術館からの20年」)を企画したが学芸員の清水有をゲストに、2010年に早稲田大学にて、シリーズ現代社会と写真「つくば写真美術館再考 美術品としての写真を問い直す」と題したシンポジウムが開催されました。本書は、その記録集に、3年後に実施された追加のインタビュー(キュレーションに関わった伊藤俊治へのものも収録)や論考を足し単行本化したものです。写真を美術品として見せる装置として、美術館とはどのような意味を持ったのか。〈1985〉のインパクトを照射します。

『1985 / 写真がアートになったとき』

¥2,160価格
  • 頁  : 246ページ

    発売日:2014/6/30

    出版社:蒼穹舎

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